記事: 九月十月十一月
九月十月十一月
写真はポートライナーで神戸空港から三宮へ出るときの眺めです。
海や船が目の前に広がると、それだけでわくわくします。
ドゥエドンネは9月から11月にかけて神戸と名古屋でイベント出店をしました。
神戸、大阪、京都、名古屋、三重、岐阜とさまざまな場所からお越しいただきありがとうございました。
遠い街に行くと私たちの商品を楽しみに待ってくれている人がいる、ということに驚きと感謝が溢れます。
実際につけている人と話をすると
大事なこと、どっちでもいいこと、がとてもスムーズに整理されていく感じがします。
あの変な固執は何だったんだろう、という風に
いろんなことがちっぽけに感じられて大事なことだけが見えてきます。
定期的に外にでることの重要さを感じました。
お話を聞かせていただいたお客様、ありがとうございます。
さて、なぜドゥエドンネはこんなに海に憧れるのか。
昭和一四年に甲府に住んでいた太宰治の「九月十月十一月」に理由が書いてありました。
「甲府は盆地である。いはば、すりばちの底の町である。四辺皆山である。まちを歩いて、ふと頭を上げると山である。銀座通りという賑やかな美しいまちがある。堂々のデパートもある。道玄坂を歩いている気持である。けれども、ふと顔を上げると、山である。へんに悲しい。右へ行っても左へ行っても、東へ行っても西へ行っても、ふと顔を上げると、待ちかまへていたやうに山脈。すりばちの底に、小さい小さい旗を立てた、それが甲府だと思へば、間違いない。」
本当にその通りだと。
甲府は、ふと顔を上げると山なんです。